コンドームを販売するメーカーは日本国内には数社しかないが、オカモト担当者は「いつ配布依頼の声が掛かるのか、全く不明」と戸惑う。同社も長野五輪でコンドームを数万個配った。
7年後の最先端の避妊用具は?
昨年、世界のコンドームメーカーに衝撃が走った。
米国の研究者が、男性用ピルの開発につながる化学物質(化合物)を発見するなど新しい避妊用具の開発が進んでいるからだ。
万一、選手の身体に影響を及ぼさず、安全で効率性の高い新タイプの避妊用具が実用化されれば、五輪選手村ではコンドームではなく、これらの新製品が配られるかもしれない。
コンドーム業界の関係者が「7年後にコンドームが今ほど使われているのだろうか」と懸念するほど、避妊用具の技術革新はすさまじいようだ。
薄さにこだわる日本メーカーに対し、IOCはエイズ予防などの観点から、破れにくさにこだわっているとの情報もある。そうなれば、海外メーカーもライバルとして急浮上する。
五輪選手村でのコンドーム配布をめぐって、日本の技術力を懸けた戦いが始まろうとしている。