「グローバリゼーション」。原田氏は会見でこう強調した。マクドナルドが海外で展開する新メニューやオペレーションのノウハウを日本にも取り入れ、サービスと収益力の強化につなげるという意味だ。
ただ海外のノウハウは既に取り入れ、ドライブスルーや「マックカフェ」などを全国で展開しており、現路線の踏襲だけでは収益構造の改善は容易ではない。会見では新商品などカサノバ新体制の具体的な戦略は示されず、グローバリゼーションの全体像は明確にされなかった。
100円メニューや価格改定、24時間営業といった日本式戦略の効果が薄れる中、少子高齢化やコンビニエンスストアなど業界の枠を超えた競争が激化する複雑な日本市場で、「豊富な経験」を持つカサノバ氏が手腕を発揮できるかは未知数だ。