少子高齢化やコンビニエンスストアの台頭などで需要縮小に苦しむ外食産業が、朝食時間帯の集客に本腰を入れ始めた。各社とも、出勤途中で朝食を取る会社員や団塊世代の大量退職者などを呼び込もうと懸命だ。
「朝マック」の日本マクドナルドは、1月に300円の低料金セットメニューを発売したり、期間限定で1品を無料提供したりしている。同社の調査では、月1回以上外食を利用する人の割合は90%だが、朝食に限ると30%まで落ち込むという。原田泳幸会長兼社長は「需要を掘り起こすチャンスはある」と意気込む。
「モスバーガー」を展開するモスフードサービスは、朝食メニューの提供店舗を現在の約400店から年内に約1400店への拡大を目指す。3月には、ミスタードーナツとのコラボレーション店「モスド恵比寿店」を「イン ザ キッチン」に改装し、ビュッフェ形式のメニュー(580円)を用意している。