東京都内の地下鉄では3月末からNTTドコモ、ソフトバンク、KDDI(au)、イー・アクセスの携帯電話を使ったデータ通信が全域で可能になっている。
また、公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」を手がけるNTTブロードバンドプラットフォームも、2月から東京メトロの駅で無料のワイファイサービスを順次開始。4月には利用範囲を全駅に拡大しており、地下鉄の通信環境の整備が急ピッチで進んでいる。
鉄道各社は従来、マナーの問題から車内での通話を禁じており、通信事業者はトンネル内に通信網を敷設してこなかった。ただ、スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末の急速な普及を背景に、車内でのメールの送受信やウェブサイトの閲覧などのサービスを求める声が増大。災害時への対応も考慮し、鉄道各社もトンネル内への回線敷設を認める傾向が強まっている。