都市部の地下鉄で車両が走行中のトンネル内でもデータ通信が可能なエリアが広がっている。
UQコミュニケーションズの高速通信サービス「WiMAX(ワイマックス)」が28日正午から東京メトロ全線で利用できるようになり、29日には大阪市営地下鉄の御堂筋線でも携帯各社がサービスエリアの拡大を予定。ブロードバンド(高速大容量)への対応が進むことで、地下鉄内での情報通信の利便性が一層高まりそうだ。
ワイマックスは地下鉄での電波網の整備にあたって、携帯電話各社のように通信ケーブルを敷く方式は採用せず、電波を約500メートル飛ばせるアンテナを各駅のホーム両端に設置。線路内に電波を「飛ばす」方式を導入して対応している。
ワイマックスの周波数は2.5ギガヘルツ(ギガは10億)と、携帯の800メガ(メガは100万)~2ギガヘルツに比べて高いため、「電波の直進性が強く、多少のカーブに当たっても反射しながら前に進める」(UQ)。この特徴を生かし、昨年3月からサービスエリアを順次広げ、28日以降は全区間が対象となる。