昨年夏以降は5万円台に乗せる月が増え、今年4月は5万1100円だった。単価が上向いてきた理由について、BCNの森英二アナリストは「画面の大きい商品が売れるようになってきたため」と指摘する。
ソニーによると、テレビ販売額に占める46型以上の比率は11年度の16%から、12年度は36%に拡大。平井一夫社長も「大型サイズの上位機種でヒットモデルを出し、平均単価は業界平均に比べ5万円以上高くなった」と胸をなで下ろす。メーカー各社は今夏、100万円を切る4Kテレビの品ぞろえを強化する。
一方、出荷台数は減少傾向にある。電子情報技術産業協会(JEITA)によると、今年1~4月の薄型テレビの国内出荷台数は130万台で前年同期に比べ約35%減少。テレビ市場をめぐる競争は数量から質へと変わりつつある。