今期は前期比で4000億円の増益要因となる為替変動も追い風に、前年並みにとどまるVWの営業利益水準の1兆4000億円を大幅に上回る見通しで、収益面でも自動車メーカーとしてトップとなる。
一方で、豊田社長は「攻勢の時ではない。スタートラインに立ったばかりだ」と気を引き締める。リーマン・ショックやタイの洪水被害、東日本大震災に見舞われ、ここ数年、トヨタの販売台数は浮き沈みを繰り返してきたためで、会見では「持続的成長」という言葉を強調した。
この持続的成長を支えるのが、東南アジアを中心としたアジア市場と、北米市場。特に北米市場は、雇用が改善に転じるなど、経済が回復基調にあり、「今年は(トヨタ単体で前年比6%超の)220万台以上の販売を目指す」(小平信因副社長)方針だ。