トヨタ自動車が2014年3月期の業績予想で示した13年度のグループ全体の世界販売台数(中国合弁含む)は前年度比4.2%増の1010万台。リーマン・ショック前に立てた08年度の計画台数970万台(実績は832万台)を超え、初の1000万台を突破する。
前年度に生産体制が本格回復したことも大きく、今年度は収益面でもトップの独フォルクスワーゲン(VW)を抜くことは確実。名実ともに世界一の称号の奪還が現実味を帯びてきた。
「長く続いた円高が是正されつつある」
8日の決算発表で、トヨタ自動車の豊田章男社長は安堵の表情を浮かべた。
国内生産比率が5割を超えるトヨタは、為替リスクと表裏一体だったが、1ドル=79円でも利益が出せる体質を作るなどして歴史的な超円高を乗り切った。