パナソニックは28日、新中期経営計画を発表し、プラズマテレビからの撤退方針を表明する。これは日本の家電メーカーが「テレビで稼ぐ時代は終わった」ことを象徴するとともに、韓国サムスン電子、LG電子に“完全敗北”したことを意味する。ただ、韓国勢も背後には中国勢が迫っており、安穏とはしていられない。パナソニックによるテレビ事業の縮小は「数年後の自らの姿」なのかもしれないからだ。
カリスマ経営者が予言した「敗北」
「あなたたちは、いつか韓国メーカーに負ける」
日本企業の攻勢で、家電部門を売却した米ゼネラル・エレクトリック(GE)のカリスマ経営者、ジャック・ウェルチ元最高経営責任者(CEO)は、パナソニックの関係者にこう話した。約30年前のことだ。
この予言通り、パナソニックは、家電の看板商品だったテレビ分野で韓国サムスン電子、LG電子の後塵(こうじん)を排し、そして今回、プラズマテレビからの撤退に追い込まれた。