だが、北越紀州は14日、「大王の企業統治と法令順守に大きな懸念を抱かざるを得ない」とのコメントを発表。第三者委員会による調査を要請したが、大王は「必要ない」とするなど両社の主張は平行線をたどっている。
大王は11年に創業家出身の元会長による子会社からの巨額借り入れ事件が発覚し、経営陣と創業家が激しく対立。12年8月に北越紀州が創業家から大王株の約2割を買い取ることにより、混乱が収拾した。
両社は提携強化に向けて製品の相互供給などに取り組む考えだが、統合を視野に入れる北越紀州と独立路線を目指す大王との方向性の違いが浮き彫りになっている。今回の株取引をめぐる対立が尾を引けば、今後の提携協議などに影響が出る可能性もある。