「エコハイルクス」シリーズの電球各種【拡大】
「素材を見直し、できる限り内製化できないか」。さらなる低価格化への挑戦が始まった。
ヒントは社内に落ちていた。アイリスの“お家芸”であるプラスチックだ。当時、LED照明は他社を含めアルミ製のボディーが使われていたが、プラスチックは成形が簡単でコストも低い。しかも自社工場で内製化できる強みもある。
ネックになったのは放熱性だ。電球のボディーには、熱に強くかつたまった熱を逃しやすい特性が求められる。樹脂メーカーと何度も開発を重ね、LED電球に耐えられる特性とコストを両立したプラスチックを生み出すことに成功。さらにLEDチップを除くすべての部材を自社で内製化し、1980円という当時のLED電球としては“常識破り”の価格を実現した。
量販店から引き合い
このLED電球には大手家電量販店からの引き合いが急増。これまで主要な取引先だったホームセンター以外の販売チャンネルの獲得も果たした。この結果、同社によると11年のLED電球の国内シェアは20%を獲得。12年も競争が激化する中、15%を確保した。