アイリス、消費者目線で価格破壊 電機移籍組も驚く開発スピード (2/5ページ)

2013.1.21 05:00

「エコハイルクス」シリーズの電球各種

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 エコハイルクスが開発された09年当時、アイリスオーヤマの主力である家庭用プラスチック製品の売り上げは踊り場に差し掛かっていた。そんな中、次の商材のテーマとして挙がっていたのが家電分野だった。

 家電は、日本の代表産業で技術や機能ありきの商品が主流になっている。技術、機能重視の開発は、裏返せば“過剰な付加価値”を生み出すケースもある。こうした場合、必然的に値段が高くなり、売れないというジレンマに陥りがちだ。

 「消費者が求める機能を備え、満足できる価格で提供するアイリスの商品であれば十分勝機はある」。消費者の求める価格と乖離(かいり)していたLED照明に目を付けた理由を阿部事業部長はこう語る。もともとクリスマスイルミネーション用に小型のLED照明を製造しており、ノウハウを蓄積していたことも参入の背中を押した。

 LED電球は白熱球に比べて電気代が5分の1で、しかも約40倍長持ちするとされる。しかし、アイリスは目標を高く据えた。「白熱球の買い替えコストを含め10年使えばもとが取れる価格ではダメだ。3年でもとがとれなければ消費者は振り向かない」(阿部事業部長)。最初に設定したLED電球の価格は2980円。同社が企画・品質管理を行い、中国メーカーに製造を委託したが、目標とする3年でのイニシャルコスト回収には至らなかった。

「素材を見直し、できる限り内製化できないか」

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