これまでのレッツノートは、天板の外側に凸凹を設け、強度を補強していた。AX2シリーズでは、この凹凸が、天板を360度ひっくり返したときに邪魔になる。天板の凸凹が大きければ、リング式ノートの構造そのものをあきらめなければならない。
「内側に工夫をして硬度を高めよう」と松山氏は考えたが、最適な構造を見つけ出すのは困難を極めた。ヒントになったのは、ギリシャの神殿など長期間形を維持している歴史的な建造物だった。40~50回ものシミュレーションを繰り返し、「ようやく最も強い構造にたどり着いた」という。
具体的には、外側への出っ張りは過去最薄の0・5ミリに抑える一方で、その出っ張りの裏側に階段状の補強構造を設けた。さらに、補強部分を神殿の柱の模様のように波打たせることで、面の強度も高めた。
もうひとつ、AX2シリーズの開発でこだわったのが、電源を切らずにバッテリーを交換できるウルトラブック初の「ホットスワップ機能」だ。内蔵バッテリーを生かして、本体の電源をONにしたままバッテリーパックを交換できるため、補助バッテリーを使えば約16時間の連続使用が可能になる。