介護ストレスを消臭商品で軽減 花王や小林製薬、ブランドでアピール
日常生活の気になる臭いを抑える日用品メーカーの洗剤や消臭剤が、高齢者介護の分野でも脚光を浴びている。花王によると、在宅介護世帯の6割が部屋や衣類についた尿などの臭いに悩んでおり、介護する側とされる側双方のストレス軽減に役立っているようだ。
花王が2014年に発売した「消臭ストロングシリーズ」では、衣料用洗剤「アタック」や消臭スプレー「リセッシュ」など6種類を展開。知名度のあるブランドから消臭機能を強めた新商品を出してアピールしたところ、介護する家族から「臭いが減り気持ちに余裕ができた」などの反響があった。企画担当の藤井正彦さんは「介護は日常の一場面。誰もが抱える悩みを解決していきたい」と意気込む。
小林製薬は、消臭剤「介護の消臭元」を発売した。ほのかなせっけんの香りを加え、部屋にいる高齢者が苦にならないよう工夫した。広報担当者は「芳香剤や消臭剤などの得意分野で、介護向け商品を増やしたい」と話す。
クリロン化成(大阪市)のポリエチレン製袋「BOS(ボス)」は高い防臭機能が特長。使用済みおむつを捨てるのに最適と好評だ。
こうした商品を取り扱うスーパーのイトーヨーカドー木場店(東京)の売り場担当者は「こんな商品を探していたと喜んでくれる客が増えた」と歓迎した。
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