米ヤフーから5億人分の情報流出 外国が関与、過去最大のサイバー攻撃か…発生は2年前
【ワシントン=小雲規生】米検索大手ヤフーは22日、利用者の氏名など5億人分のアカウントに関連する個人情報が流出したと発表した。2014年にハッカー攻撃を受けて盗まれたといい、「国家が関与した組織」による攻撃だとしている。米メディアでは過去最大のサイバー攻撃による被害とみられている。
盗まれたのは氏名のほか、メールアドレス、電話番号、誕生日、パスワードなど。ヤフーは利用者に対して、パスワードを変更するように呼びかけている。一方、クレジッドカードや銀行口座に関わる情報は含まれていないとしている。
ヤフーをめぐっては、米IT系ニュースサイトが8月1日、「ピース」として知られるハッカーが2012年にヤフーから流出したとみられる2億人分の個人情報を売りに出していると報じていた。このハッカーは過去にも米交流サイト(SNS)マイスペースなどを攻撃していた。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、ヤフーは今夏から始めた調査で、今回の情報流出を確認した。6月にもロシアのハッカーがヤフーから流出した個人情報を公開。8月にも「ピース・オブ・マインド」と名乗るハッカーがヤフーからの個人情報を売却しようとしていたという。
米国では、ロシアが米民主党幹部のメール流出事件に関与したと指摘されるなど、国家によるハッカー行為がたびたび取り沙汰されている。
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