東京ガスが格安スマホに参入へ 事業者と組み年内にも ガス小売り自由化控え
東京ガスが格安スマートフォン事業に参入する方向で検討していることが23日、わかった。「フリーテル」のブランドで格安スマホ事業を手掛けるプラスワン・マーケティング(東京都港区)と提携協議をしている。首都圏の営業網を生かし、年内にも販売を始める。
来年4月に都市ガス小売りが全面自由化され、新規参入企業との競争が始まる。東ガスは、今年4月に始めた家庭用電力販売に加え、格安スマホも合わせて販売することで顧客の囲い込みを狙う。
プラスワン・マーケティングは格安スマホの製造、販売などを手掛ける企業で、東ガスは首都圏に200以上あるガス器具販売店「ライフバル」などを通じ、同社製のスマホを家庭向けに販売する見通しだ。ガスや電気とのセット割引などの料金メニューの導入も検討する。
格安スマホ事業は、専門通信事業者、大手通信事業者の子会社、イオンや楽天なども参入。無料通話アプリを手掛けるLINE(ライン)も今月から販売を始めるなど、競争が激しくなっている。
東ガスは、ガス器具販売店の営業力を強みに家庭用電力販売の契約件数が新電力で首位。今年度目標の40万件を7月に早期達成し、目標を53万件に上方修正した。本業の都市ガス小売りの全面自由化をにらみ、ガス、電気、携帯電話の顧客を一体的に取り込む戦略だ。
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