恋愛相談の回答もAIにおまかせ?! gooとヤフーで、「脈あり度」など個別に迅速対応
接客の支援や話し相手など活用の幅が広がる人工知能(AI)が、恋愛相談にも進出し始めた。ポータルサイト「goo(グー)」を運営するNTTレゾナントは、AIが恋愛の悩みに答えるサービスを開始。ヤフーも8月に好きな人との「脈あり度」を診断するスマートフォン用アプリの提供を始めた。いずれも恋愛質問と回答の膨大なデータを基に、人間では回答しづらい相談でも、AIは素早く回答を導き出してくれるのが特徴だ。
グーのQ&A(質問回答)サイト「教えて!goo」内で最も質問が多い恋愛相談について、NTTグループのAIを基に開発されたAI「オシエル」が、過去の人と人との恋愛相談データを分析して回答する。オシエルは質問と回答をリアルタイムで学習するため、同じ質問でも10分前とは別の回答になるという。回答内容も「応援してます」など無難なものだけでなく、「脈はないと思う」と断言することや偉人の名言を引用して励ますこともある。
ヤフーの恋愛相談サービス「脈ありチェッカー」は、ヤフーのQ&Aアプリ「ヤフー知恵袋」のこれまでの恋愛相談を米IBMのAI「ワトソン」が学習した上で回答する。恋愛相手がどういう人でどういう関係かなどを入力すると、付き合えるかどうかを表す「脈あり度」がパーセントで表示され、脈あり度が高い場合は「積極的にアプローチしてみよう」などとアドバイスしてくれる。
米グーグルのアンドロイド向けに先月から提供されており、今月にはiPhone向けも提供予定。
両社のサービスは、恋愛相談という明確な答えがない質問に回答することを通して、AIの性能向上を図るという技術開発の意味合いもある。NTTレゾナントの若井昌宏社長は「恋愛相談は技術的なチャレンジ要素が多い。一人一人に違った回答が出るように性能を上げたい」と話している。
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