富士フイルムがペット検査の最大手買収 「健康診断」ニーズに対応
富士フイルムは25日、ペットの健康診断など動物向け検体検査受託サービスで国内最大手のモノリス(東京都調布市)を8月1日付で完全子会社化し、同事業に参入すると発表した。平均寿命が延びる一方、生活習慣病にかかるペットが増加傾向にあることから、今後もペットの「健康診断」ニーズが増えると判断した。買収額は非公表。社名は「富士フイルムモノリス」に変更する。
モノリスは動物向け検体検査受託サービスでシェア約5割を占める最大手で、2015年度の売上高は17億円。全国に10カ所の検査所を活用し、通常は3日かかっていた獣医師への検査結果の連絡を当日中に短縮したのが強み。
富士フイルムは動物病院向けに血液検査用の生化学自動分析システムや免疫反応測定システムなどを提供してきたが、モノリス買収を機に、独自技術を生かして自ら受託検査サービスに乗り出す。
具体的には、モノリスが培った獣医師とのネットワークを活用して、臨床に役立つ新たな検査項目を探索・開発する。さらに、富士フイルムの医療・IT技術を生かして動物病院向けに検査結果をオンライン提供したり、ペットのオーナー向け情報提供などサービスの拡充も検討していく。
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