普及進まぬ携帯スマホの中古端末 利用中わずか2.7% 77%超が抵抗感
中古の携帯電話やスマートフォンを「購入したくない」と答えた人の割合が61%に達したことが、調査会社のMMD研究所(東京都渋谷区)が発表した調査結果でわかった。中古端末に「抵抗がある」と答えた人は78%にも上った。
この調査は「2016年中古端末に関する購買動向調査」で、インターネット上で8~12日に15歳以上の男女2213人に行った。
「現在利用している携帯電話・スマホについて」の設問では、新品を購入したという人が各機種合計で88.8%いたが、中古で購入した機種を使っている人は、各機種合計で2.7%にとどまった。
一方、以前使っていた端末をどうしたかという設問には「そのまま持っている」と回答した人が59.9%に上っており、中古端末が流通していない現状が浮かび上がった。
中古端末に抵抗を感じている人数の調査では「抵抗がある」と「やや抵抗がある」の合計は77.7%。これを男女別にみると、女性が86.7%と、男性の68.9%を大きく上回った。
中古端末の購入意向については、「絶対に購入したくない」が27%、「あまり購入したくない」は34%だった。これを回答者の契約キャリア別にみると、「とても購入したい」「やや購入したい」と答えた人の合計は、大手の利用者で10%前後にとどまっているのに対し、格安スマホ事業者のユーザーは16%もおり、最も多かった。
中古端末をめぐっては、昨秋の総務省の料金引き下げ議論の中で、スマホの普及や料金競争につながるために「中古市場を政策的に育成するのも必要では」という声も上がっていたが、ハードルは高そうだ。
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