若者59%が車購入意向なし 自工会調査、堅実志向が浮き彫り

 

 日本自動車工業会が8日発表した2015年度の乗用車市場動向調査によると、車を保有していない10~20代の社会人のうち購入の意向がない層が59%に上った。理由は「買わなくても生活できる」のほか、「駐車場代などお金がかかる」「お金はクルマ以外に使いたい」と経済的な回答が多かった。

 調査は2年ごとで、今回は昨年8~9月に全国の運転免許保有者らを対象に訪問面接やウェブサイトなどで実施した。車を保有していない10~20代のうち「クルマに関心がない」は69%に達した。これから増やしていきたいものとしては「貯蓄」が50%を占めて最多となり、若年層の堅実志向が改めて浮き彫りになった。

 一方、全世代を対象に直近に購入した2台の種類を調べたところ軽自動車が35%を占め、前回調査から2ポイント増えた。大衆車や小型車は前回と変わらなかったが、大・中型車は1ポイント減の2%と減少傾向が続いている。

 メーカー各社が開発を加速している自動運転について「関心がある」は42%となり、安全性向上に期待が大きかった。「関心がない」は29%で、理由として「安全面で不安」「自分で運転したい」が多くの回答を集めた。