中国勢に追い込まれ焦るサムスン 「日本の失われた20年」を警戒する韓国経済 (1/5ページ)

2014.8.24 07:07

 失われた20年-。バブル崩壊からの日本の低成長とデフレを象徴する言葉が、いま教訓として韓国でクローズアップされている。ウォン高が韓国経済にダメージを与える中、サムスン電子を筆頭とする基幹企業が不振。縮小均衡に陥る気配が、約20年前の日本に似ているからだ。

 韓国内には焦りのムードが広がり、政府も経済対策を打ち出す方針を表明。現地メディアによるとスマートフォン(高機能携帯電話)が売れず業績悪化に歯止めがかからないサムスン電子は、7月下旬に約1000人もの幹部を招集した非常事態会議を開き、対策に乗り出した。韓国の経済を読み解くキーワードは2つの「異変」にある。

 副首相が示す危機感

 経済統計の“異変”を伝えたのは中央日報(電子版)。

 韓国の経常収支は「黒字」傾向にある。6月までに28カ月連続で黒字を記録。今年の累計黒字額は、すでに前年より25%増え、過去最大という。

 経常黒字は、ざっくりとえいば、輸入額よりも輸出額が多いときに生み出される富。海外向けに製品が売れている好景気の状態を示すが、いまの韓国は事情が違う。外需に比べて相対的に内需が弱く、海外からモノを購入する動きが鈍っているために起きた「不況型黒字」の可能性があるというのだ。

平成6年ごろの「失われた20年の前兆」に似ているとの見方

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。