腐敗対策としての倹約令に異論をはさむ余地は少ないが、それが中国経済成長の足を引っ張る「想定外の副作用」までもたらす懸念が指摘され始めた。
中国の経済成長率は、11~12年に減速局面が続いた後、回復に向かうかに見えた。
だが、輸出や投資に続く新たな成長エンジンと期待された消費の足かせになることに加え、成長パターンの転換も阻みかねない。
中国当局は、輸出依存型の経済構造から、内需主導型への転換を急いできたが、共産党や政府部門などの幹部ら、守旧派の既得権益層の抵抗で、富の再分配に向けた税制の改革が先送りされ続けており、大衆の消費意欲は盛り上がらない。