昨年11月にスタートした習近平指導部が腐敗対策として推進している「倹約令」が急速に浸透し、国内での消費意欲が急速にしぼみ始めたからだ。
中国商務省は今月16日、2013年の小売売上高が前年比で13%増にとどまると予測する報告をまとめた。
目玉となる政府の消費促進策がなく、倹約令も影を落とすと分析。12年の同14.3%増を下回るとした。
商務省の報告では、宴会で人気の「白酒(バイジュウ)」と呼ばれる中国産高級蒸留酒の消費が深刻な不振に直面し、高級レストランなどでの外食消費も低迷するとされる。
高級車に関しても政府部門や軍、国有企業などで調達を手控える動きが広がった。「公用車の買い替えは安価な国産車にせよ」との通達も相次いでいる。政府部門に連なる富裕層も消費行動で目立つことを避けようとしている。