新型万能細胞「STAP細胞」の論文不正問題で、理化学研究所の調査委員会は5月8日、小保方晴子(おぼかた・はるこ)・研究ユニットリーダー(30)が求めていた再調査は不要との報告書をまとめ、理研の理事会に報告した。これを受け理研は再調査しないことを決定、小保方氏の不正を認定した調査委の最終報告が確定した。
調査委は小保方氏から提出された追加資料などを検討した結果、不正認定を覆す新たな証拠はなく、再調査は不要と判断した。理研は8日の理事会で調査委の報告書を了承、再調査しないとの結論と論文の撤回要請を小保方氏側に伝えた。
理研の規定では、小保方氏が再度、不服を申し立てることはできない。理研は8日設置した懲戒委員会で小保方氏ら関係者の処分を決める。
小保方氏の代理人を務める三木秀夫弁護士は「非常に不服」と不満を示した。小保方氏はショックを受け絶句したという。論文は撤回しない意向を示しているという。