ブラシで泡立て
昔ながらの「釜炊き工法」で無添加の純せっけん「アイゲン」を販売する「桶谷石鹸」(大阪市城東区)の桶谷正広社長(65)によると、上手な固形せっけんの使い方は、予洗いのときにブラシやスポンジなどを使って完全に汚れを落としてしまう。「液体よりは粉、粉よりは固形が強力に汚れを落とす」(桶谷社長)
記者は、自宅にあったケイ酸塩(アルカリ助剤=洗濯物の汚れで酸性に傾くのを阻止)配合の固形せっけん「ミヨシマルセルせっけん」で予洗いしてみた。襟回りと袖口を湯に浸し、せっけんを布地に塗り込んだ後、古い歯ブラシでこすりながら泡立てた。すると、黒ずみが気持ちがよいほど取れていく。その後、いつも通りに洗濯機で洗い、乾かすと黒いリングはなくなっていた。
製造販売元の「ミヨシ石鹸」(東京都墨田区)によると、ケイ酸塩は洗浄力を強化するために配合。純せっけんでは落ちきれない強固な油汚れや泥汚れなどを落とす。ただ、「純せっけんと比べると手が荒れやすくなる。頻繁に使う場合はゴム手袋などを使った方がいい。ブラシなどで強くこすり過ぎると、生地が傷む」(担当者)という。