JR東海、新幹線の車掌減員 検札廃止で働き方改革第一歩 日勤専門の新設も (1/4ページ)

2017.1.23 06:40

JR東海の新幹線N700系
JR東海の新幹線N700系【拡大】

 JR東海が、2018年3月に東海道新幹線の乗務体制を大幅に見直すと発表した。「のぞみ」「ひかり」「こだま」の各列車で、出発から終点まで通しで乗り組む車掌を3人体制から2人体制に減らすのが主な内容。同社が昨年踏み切った「指定席の検札廃止」は、この施策に向けた布石だった。一方で、業務が集中する区間に限り乗務する「巡回担当車掌」を新たに設ける。柘植康英社長は「『社員の多様な働き方』を実現する改革」だと自負するが…。

 当初の狙いは

 指定席の検札廃止はJR東日本や西日本が2000年代に先行。東海は遅れて昨年3月に踏み切った。

 当初、その狙いは「検札業務を軽減して車掌の車内巡回を強化し、セキュリティー向上につなげる」こととされた。乗客1人が巻き添えで命を落とした車内焼身自殺事件(2015年6月)が発生し、パリ同時多発テロ事件(同11月)をはじめとするソフトターゲットを狙ったテロへの対策強化も急務となっていたからだ。加えて「乗客のくつろぎ向上」「限られた指定席の効率的な活用」「収益アップ」といった効果も見込める“一石四鳥”の施策とも指摘された。

 だが、さらに“その先”があったというわけだ。

余裕が生じているとはいえ、マンパワーが減るのは間違いない

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