2015.7.26 17:10
「ミスタードーナツ」を展開するダスキンが、ドーナツ市場に参入するコンビニエンスストアへの逆襲に出る。巨大な店舗網を抱えるコンビニの参入は市場拡大の効果があるとはいえ、ほぼ独占してきた需要を切り崩される可能性があるからだ。ミスドは今後3年かけて全国の1300店の5割弱を改装し、全国一律だった内装を店舗特性やターゲット層に応じて変えていく。店内のキッチンをガラス張りにして「手作り、揚げたて」をアピール。工場で製造して店舗に配送しているコンビニとの違いを際立たせる。(中山玲子)
自らのスタイル磨く
コンビニのドーナツ事業をめぐっては、セブン-イレブン・ジャパンが昨年10月に専用ケースで販売を始めた。ファミリーマートはもともと菓子パンの一種として袋詰めドーナツを販売していたが、今年4月に商品ラインアップを拡充。ローソンは昨年6月から首都圏で実験的に販売し、今年3月から8月にかけて全国展開する予定。コンビニ3強がそろって強化に動いている。
これについて、ミスドは基本的に「ほぼ自分たちだけで開拓してきた市場の拡大効果が見込まれる」と歓迎の立場だ。限られたパイを奪い合うというより、コンビニが新たな間食需要を開拓することでドーナツ市場が拡大すると考えられるからだ。コンビニでドーナツの味を知った消費者が新たにミスドの味を求める効果も期待できる。