百貨店大手3社が3日発表した1月の既存店売上高(速報値)は、そろって前年同月実績を上回った。4月の消費税増税を控えた駆け込み需要で宝飾品など高額品の売り上げが一段と伸び、初売り商戦が好調だった。訪日客の消費も押し上げ要因となった。
三越伊勢丹は、前年同月比で10.5%増と、東日本大震災の反動増があった2012年3月以来の2桁増。なかでも、昨年3月に改装した伊勢丹新宿本店は、17.7%増と大幅に伸びた。「増税前に良い物を買おうという心理がうかがえる」(広報)といい、新宿伊勢丹と日本橋三越本店、三越銀座店の旗艦3店で高級ブランドや宝飾品、高級時計が43%増だった。
大丸松坂屋百貨店は5.5%増。納品までに数週間かかる紳士のオーダースーツを増税前に購入する動きがあり、旗艦9店で14.4%増。増税前の住宅購入の影響で家具やカーテンなどの住宅関連商品も25.7%増だった。