豊田通商は28日、産業用ガス大手の日本エア・リキード(東京都港区)と燃料電池車向けの水素ステーション事業で新会社を設立することで合意したと発表した。燃料電池車の燃料の水素を供給する水素ステーションは実証実験の例はあるが、商業用水素ステーションは初めて。
新会社は「豊通エア・リキードハイドロジェンエナジー」で資本金は5億円。豊田通商が51%、日本エア・リキードが49%を出資する。設立時期は明らかにしてない。
トヨタ自動車やホンダは燃料電池車を2015年に販売開始する計画。自動車メーカーによる市場投入に先立ち、新会社は2014年末までに名古屋市熱田区と豊田市深田町の2カ所に水素ステーションを設置する計画だ。
経済産業省は、15年までに東京、大阪、名古屋、福岡の4大都市圏で約100カ所の水素ステーションの導入を目指し、商業用の初期投資の一部に補助金を供与している。新会社も投資の一部を補助金で賄う計画。