外山俊明貨物事業室副事業室長は「日本に集中していた工場がアジアに分散している。そこで成田と沖縄で網を張る」と話す。
那覇には競争力アップの条件がそろっている。まず夜間の離着陸が可能なので、輸送の注文をギリギリまで待てる。しかも夜間でも通関手続きが可能だ。さらに沖縄ハブのそばには最大8機を収容できる駐機スペースあり、効率的な荷さばきが可能と至れり尽くせりだ。そのうえ地域振興を図る沖縄県は、フレーターの着陸料と施設利用料を6分の1に減免している。
那覇空港は全日空の国内線で羽田に次いで路線が多く、東アジアの主要都市まで4時間圏内という地の利もある。
福岡の工場から17時に部品を発送する場合、羽田経由で香港に送れば羽田へは当日中に着くが、基本的に通関手続きは翌朝になる。しかも朝便しかなく、香港到着はさらに翌日の昼すぎになってしまう。一方、福岡-那覇-香港のルートなら、仮に那覇到着が遅れても夜間に通関を済ませて早朝に出発できるため、朝7時前には香港に着く。