ヤマトHDは、クール宅急便を1月から香港で試験的に開始し、5月には通常の宅急便もアジアの主要都市で初の翌日配送に乗り出した。それを可能にしたのが沖縄ハブだ。ヤマトHDの木川真社長は「全日空のネットワークを使えば短時間で輸送できる」と事業拡大に意欲をみせる。
夜間も通関手続き
全日空は、2007年に那覇の貨物ハブ化で沖縄県と合意。2年後に約78億円をかけた施設が完成した。
今月13日には、成田-沖縄線の機材を日本郵船子会社の日本貨物航空(NCA)からチャーターした大型機に変更。それによって浮いた2機を活用し、8月28日に成田-中部-沖縄と沖縄-青島、成田-広州の3路線を開設する。同時に運航を中止していた関西-台北線も再開する計画だ。那覇路線だけで17路線、全体では27路線に増えることになる。
来春には、ハノイ、ジャカルタと日本を結ぶ路線の開設を検討。工場が人件費の安い地域に移っている点を踏まえ、中国内陸部への就航も視野に入れる。