さらに前田建設工業が最大250億円を投じて、山口県に合計出力6万キロワットの洋上風力発電所の建設を目指すほか、小松崎都市開発(茨城県神栖市)も茨城県で3万キロワットの発電所を建設するなど、投資の動きがめじろ押しだ。
重電メーカーにとっては、東京電力福島第1原発の事故で原発事業に逆風が吹く中、30年に12兆円への倍増が見込まれる世界の風力発電市場の取り込みで売り上げを穴埋めする思惑もある。
「発電コストをいかに下げられるか」(重電幹部)が受注競争のカギを握る中、各社は技術補完などの買収を一段と加速する構えで、洋上の陣取り合戦の激化は避けられそうにない。(今井裕治)