社会・その他

ビジネスの「謝罪・お祝い」、何を持参する? 百貨店のプロに聞いてみた (1/4ページ)

 「クライアントへの謝罪」「取引先へのお祝い」「ちょっとした訪問時の手土産」--「何を持参すべきか?」と悩むビジネスパーソンは多いはず。西武池袋本店(東京都豊島区)にはお客のさまざまな相談に応じる「コンシェルジュ」がおり、これまで多くのビジネスパーソンにアドバイスをしてきた。プロが教える手土産の極意とは?

 贈り物に関する相談は多い

 西武池袋本店には店内に2カ所「コンシェルジュデスク」があり、洋服のコーディネート、ギフト選び、レストランの予約といった相談に応じている。相談件数の7~8割は贈り物に関するものだ。贈り物相談のうち、ビジネス用途のものは3割近くを占めるという。

 コンシェルジュを務めるのはどういった人物なのか。例えば、同店のコンシェルジュである加瀬紗絵さんは入社以来、紳士服やビジネス向け雑貨の販売に関わってきた。コンシェルジュには、食品販売の経験が長い社員などもおり、それぞれが培ってきた経験を生かして相談に応じている。

 なぜ、贈り物関係の相談ごとが多いのか。加瀬さんは「しきたりや慣習について、身近に聞ける存在が少なくなっているのではないでしょうか」と推測する。特に目上の人への贈り物については“失敗できない”と考える人が多く、わざわざ店舗まで足を運んで相談しようと考えるお客が一定数存在する。さらに、こういった情報はインターネットでも検索できるのだが、情報が多すぎてどれを選べばいいのか分からなくなり、不安を感じて来店するお客もいるという。

 今回、「謝罪」「お祝い」「気軽な手土産」という3つのシーンでそれぞれ気を付けるべきポイントについて、加瀬さんに話を聞いた。

 謝罪の際に気を付けるポイントは?

 謝罪の場に持参するものを選ぶ際、気を付けるべきポイントは何か? 加瀬さんは、前提として「お詫(わ)びをする姿勢を示すことが最も大切です。モノで解決を図るわけではないので、あくまで真摯(しんし)な気持ちを伝える際に、添えるものという認識を持ちましょう」と解説する。

 これは全ての贈り物に共通することだが、「持病があるので甘いお菓子はNG」といったように、受け取る側の事情を把握することも大事だ。加瀬さんも、相談を受ける際には可能な限り相手の事情を聞きだし、提案するようにしているという。損害を与えた程度や、相手との関係性によっても選ぶ商品が変わってくる。つまり、ケースバイケースという要素が強い点を念頭に置く必要がある。

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