CAのここだけの話

衝撃を受けたイスラム教国家 日本との違いに最も驚いた2カ国 (1/3ページ)

川上涼子
川上涼子

 SankeiBiz読者のみなさんだけに客室乗務員(CA)がこっそり教える「ここだけ」の話。第58回は東南アジア系航空会社勤務3年目の川上涼子がお送りいたします。

 私はこれまで仕事やプライベートでいくつかのイスラム教国家を訪れました。今回は、その中でも、日本との違いに最も驚いた2つの国、サウジアラビアとイランをご紹介します。

戒律を厳格に守るサウジアラビア

 イスラム教国家では、女性は外出時に髪や肌を隠します。国によって程度の差がありますが、私が訪れたことのあるイスラム教国家の中ではサウジアラビアがもっとも戒律が厳しいと思います。

非ムスリムも“水泳帽”で完全カバー

 サウジアラビアでは、非ムスリムの私も、現地の女性と同じ格好をしなければホテルの部屋から出られないと聞いていました。そのため、渡航前に、私が在住しているマレーシアで布の帽子と全身を覆うムスリム向けの服を事前に購入しました。

 ところが、事前準備してはいたものの、現地到着日の翌朝、ホテルの朝食会場へ行く際にさっそく驚かされました。サウジアラビアの女性はホテル内で朝食を済ませるためだけであっても、わざわざ髪を結び、“水泳帽”を被り、その上からヒジャブを被り、服の上にも全身を覆う布を着るのです。

 私がマレーシアで購入した全身を覆う布には髪を隠すヒジャブも付属していました。サウジアラビアでも髪を結んでそれを被れば良いと思っていましたが、サウジアラビアでは、そのヒジャブの下にさらに帽子を被らなくてはならないのです。その帽子はまるで水泳帽のようにタイトな作り。タイトなのは髪の毛の露出を完全に防ぐためのようです。

 このように、サウジアラビアでは、非ムスリムであっても完全に肌と髪の毛の露出を控えなければなりません。慣れてしまえば億劫に感じないのかもしれませんが、外出の度にそうした身支度をするサウジアラビアの女性たちには尊敬の念を覚えます。

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