デジタルで森林を管理
GREEN FORESTERS(東京都千代田区)は造林事業ブランド「青葉組」を展開しており、地域企業と連携してコストを抑えた育林、伐採を行っています。また、森林管理のためのSaaS「百森ちゃん」や電波の届かない場所でも使える山作業日報アプリ「Wooday」、森林画像解析ドローンなど、独自のデジタルサービスを展開しています。これによって日本で曖昧になっている、山林MAPデータの統合も目指していきます。
登山用のGPSアプリ
YAMAP(福岡市博多区)は国内最大のアウトドアプラットフォームを運営し、登山用のGPS(全地球測位システム)アプリを提供しています。登山・アウトドアは密や閉塞感からの解放という観点から、コロナ禍の中でも会員数やダウンロード数は順調に増加しています。また、山を楽しむだけでなく「山を守っていく」という観点から、トレイルワーク研修の実現を目指しており、SDGsに力を入れる企業と共同で研修プログラムを策定する考えです。
地方に宿泊拠点を設け、都市と往復
都市と自然豊かな地方を往来するライフスタイルを提供しているのがSANU(東京都台東区)です。館山(千葉県)や軽井沢(長野県)など、都心から約2時間で行ける海や山、川の付近に宿泊場所である「SANU CABIN」という施設を開設。キッチンや洗濯機などが備え付けられており、「遊ぶ、仕事する、生活する」を可能にした空間を提供します。月額5万5000円のサブスクリプションプランなどを用意しています。
収穫増につながる天然ポリマー
EF Polymer k.k(沖縄県恩納村)は、オレンジやバナナの皮などの有機廃棄物を利用した環境にやさしい保水性天然ポリマーを開発、事業を展開しています。微量の栄養素や肥料を吸収しゆっくりと放出する特性があるため、このポリマーを土に入れると、土中の水分を長く保つことが可能です。この結果、収穫量を15%増やすことができます。当面はインドと沖縄にターゲットを定め事業を展開します。
獣害対策のDX化を推進
地方ではイノシシやシカなどによる農業・林業被害が深刻化しており、事故などを含めると獣害による被害は年間で数百億円規模に達します。こうした現状に基づき、捕獲罠監視センサー「スマートトラップ」と捕獲・加工情報プラットフォーム「ジビエクラウド」を提供し、獣害対策のDX化を推進しているのがhuntech(東京都目黒区)です。地域産業の創出を目的とした「狩猟×ワーケーション」などの取り組みを企画しています。
限りある地球の資源の中で人々が豊かな生活を志向し続けるためには、企業だけではなく環境に対する個人の意識をいかに高められるかがカギとなります。そのためにも自然と人々との新たな関わり方を提案するような自然派ベンチャーが果たす役割は大きいといえるでしょう。
【Fromモーニングピッチ】では、ベンチャー企業の支援を中心に事業を展開するデロイト トーマツ ベンチャーサポート(DTVS)が開催するベンチャー企業のピッチイベント「Morning Pitch(モーニングピッチ)」が取り上げる注目のテーマから、日本のイノベーションに資する情報をお届けします。アーカイブはこちら