元受付嬢CEOの視線

スタートアップへの転職に向いている人・やめたほうがいい人

橋本真里子
橋本真里子

 もう秋ですね。秋は3月期決算の企業にとっては上期と下期の切り替えの時期。上期の終わりとして、人生や働き方を再考し始めている人がいるかもしれませんね。実際、上期と下期が切り替わる10月は、新規求人が増える傾向にあるのだそうです。そこで今回は、転職に関するお話を書きたいと思います。

 私が経営者になってまもなく6年が経とうとしております。この6年間で、採用面接をさせて頂く機会や、いろんな方とお仕事でご一緒させていただく機会が多くありました。

 その中で、「大手企業からスタートアップに転職したい」と考える人にお会いすることも増えました。私にとっては嬉しいという気持ちが大きいです。しかし、実際はというと、スタートアップと大手のギャップについて行けず、“残念な結末”を迎えるケースもありました。

 そのような経験の中で、私が感じた「スタートアップに向いている人、やめたほうがいい人」のポイントをお伝えいたします。

スタートアップ歴6年の私が思う「向いてる人」「向いてない人」

 下記のように、スタートアップに向いている人のポイントの裏を返すと、向いていない人のポイントになることが多いですね。

▼スタートアップに向いている人

  • 1.変化を好む人
  • 2.目の前のミッションの先を考えられる人
  • 3.興味を持ち続けられる人
  • 4.自立している人 / セルフマネジメントができる人
  • 5.自分で考えて、仕事をつくれる人

▼スタートアップに向いていない人

  • 1.変化にネガティブな反応をする人
  • 2.言われたことだけや業務範囲を守りたい人
  • 3.待遇や福利厚生制度を「求めるだけ」の人
  • 4.転職を機に「年収アップ」を求める人
  • 5.裁量と責任の関係性がわかっていない人
  • 6.過去の成功に依存する人
  • 7.否定するだけで提案できない人

 上記の中には、読者の皆さんもある程度想像がつくポイントがあると思います。そこで今回は、“裏返しにならない”ポイントにフォーカスしていきます。

 まず、「スタートアップに向いている人」の特徴について述べていきたいと思います。

「スタートアップに向いている人」とは

▼変化を厭わない人

 先のリストでも真っ先にあげた「変化を好む」。これは一番重要だと思います。

 スタートアップというのは変化・変化・変化の毎日です。限られた人材や資金を使って、スピード感をもち、試行錯誤しながら世の中を変えていけるようなサービスを提供しているのがスタートアップの特徴といえます。

決まりきった業務範囲や作業というのはほとんどありません。社員それぞれがPDCAを回しながら、会社やサービスを変化させながら成長につなげて行くのです。

 「変化」という言葉にアレルギーがある方は、絶対にスタートアップへの転職はお勧めできません。

▼目の前のミッションの先を考えられる人

 2つ目に挙げた「目の前のミッションの先を考えられる人」とはどのような人かご説明します。

 スタートアップというのは環境が整っているわけではありません。入社時に会社が掲げるミッションに深く共感したとしても、日常の仕事はそのミッションをクリアするための課題解決です。目の前のことだけを見続けたり、考え続けたりすると、迷ったり壁にぶつかることがあるのです。

 そんなときに、「ミッションの先」、つまり、会社が成長した10年、20年…50年先を見ていれば視野を広く保つことができます。スタートアップでは常に、強い想いを持って働き続ける必要があるのです。

 スタートアップで働く際には、「将来はこんな世界になっているはずだ!」と自分自身を鼓舞できるのは実はとても大切なことだと思います。これを人に言われて見出すのではなく、自分自身で発見する必要があります。

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