目的に沿って特定の従業員に時間をかけたほうがマネジメントコストも抑えられ、会社の成長にもつながります。薄く浅く関わってしまうと、それだけ成長も薄く浅くなってしまうのです。もし、「部下が多すぎて、マネジメントが大変だ!」と感じられている方がいたら、この考え方を参考にしていただければと思います。
評価はあくまで一過性
最後に、評価はあくまでも「一過性のもの」と捉えるべきだと思います。例えば、ある期の評価が納得のいくものではなかったとしましょう。しかしそれはあなたの「人間性の評価」ではなく、あくまでもその期の評価にすぎないのです。一過性のものに対して悲観的に捉え、腐ってしまっては何も変わりません。割り切りや切り替えも重要だということです。
評価する側も、評価対象者が落ち込むことを気にして、遠慮をした評価をつけてしまっては、「評価制度」の意味がなくなってしまいます。適切な評価をし、それを成長につなげていくことが重要です。一過性の評価と捉え、時にはドライに評価をすることも必要かもしれません。
そしてもうひとつ。評価される側は、「評価する側はいいよな」と思うことがあるかもしれません。しかし、そんなこともないのです。時に評価する側も評価される側と同じくらい悩む時もあります。そして評価する立場である以上、自分自身はそれ以上のパフォーマンスを発揮していなくてはいけないのです。
評価される側・する側それぞれがお互いの立場や気持ちになって考えて見ると、今と違った「評価」に対する視点が生まれるかもしれません。
【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。アーカイブはこちら