なぜ○○が問題なのか?
基本的なことですが、目の前の問題について必ず「なぜこれは問題なのか?」と探っていく作業を習慣にしてみてください。
- 「なぜ新しいコピー機を欲しがっているのか?」
- 「なぜ新しいシステムを入れたがっているのか?」
- 「なぜこの媒体に広告を出したがっているのか?」
この問いかけにより、よりインパクトの大きな問題発見につながるのです。
マーケティングで有名なアメリカのハーバード大学のセオドア・レビット教授の有名な言葉に「顧客はドリルを欲しがっているのではなく、穴を必要としているのである」という言葉があります。ドリルが欲しいというのは「穴が必要である」という原因から発生した症状にすぎません。よってドリルを売ったとしても穴が上手く開けられなかったら意味がありません。また、穴さえ開けられればドリルをわざわざ買う必要はなく、保管に困るなどという副次的な問題も発生することはないのです。ここに気づけはドリル販売ではなく、ドリルのレンタルや出張サービスなどの解決策が生まれ、より満足度も高まるのです。
このドリルの格言は1960年代の書籍に載っている言葉ですが、全く色褪せることはありません。むしろ、ここ数年重要になってきていると言えます。
例えばシェアライドです。つまり顧客は車が欲しいのではなく、自由に移動できる手段が欲しいのです。また、SaaS(=Software as a Service、サース)も同様です。パッケージとしてのソフトウェアが欲しいのではなく、その中身であるサービスが必要なのです。「なぜ?」という深掘りによって「症状」から「根本原因」に至ることは、目の前の顧客の満足度を高めるだけでなく、新たなサービスを生み出すヒントも見つけ出すことになるのです。