考えてみると「駅」に対する日本人の信頼感というのはすごいものがありますよね。何はなくとも「駅」に集まりたい、「駅」を起点に生活を営むことが自然な生活感とでも言うのでしょうか。こんなにも「駅」がさかえ、「駅」を中心に市街が形成されている国を私は知りません。そんな、日本人の心情にナチュラルに寄り沿う「道の駅」というネーミング。もしこれが「認定道路休憩施設」なんていう名前だったら、これほど全国には普及していなかったに違いありません。
都市に一番近い「道の駅いちかわ」で感じたポテンシャル
今回本原稿執筆のため、東京への通勤圏である千葉県市川市に外環道の整備とあわせて設置された「道の駅いちかわ」に立ち寄りました。
入口のショップでは地元で収穫された野菜や名産品がずらりと並び、思わず目移りしてしまいます。地元のコーヒー店が運営するカフェでは、カルチャースクール帰りの近所とおぼしきママさんたちが休憩中のドライバーの横で談笑中です。マッサージチェアでリラックス中の方は、外に停まっている超大型トレーラーの運転手さんでしょうか。
こんな都市部と言っても良い場所でも、十分「道の駅」はニーズがありそうです。
夏休みも近づいてきました。家族でドライブ旅行に出かけたときは、ぜひ「道の駅」に立ち寄ってその地域の良さを味わってみてはいかがでしょうか。
【ブランドウォッチング】は秋月涼佑さんが話題の商品の市場背景や開発意図について専門家の視点で解説する連載コラムです。更新は原則隔週火曜日。アーカイブはこちら