【試乗インプレ】余裕の走りは軽からのステップアップに最適 ダイハツ・トール(前編)
更新春の行楽シーズン真っただ中、桜の開花予想に心が躍る今日この頃。学生さんは春休み、仲間と連れ立ってのドライブが楽しい季節がやってきた。子供たちにお出かけをねだられているお父さんお母さんも多いことだろう。今回はそんな和気あいあいドライブにうってつけの新型車、ダイハツ・トールを取り上げる。運転が苦手なユーザーを支援する機能が充実した背高コンパクト、その走りはいかに。(文と写真:Web編集室 小島純一)
格上の車種をしのぐユーティリティーが売り
ダイハツ・トールは、同社のブーン(トヨタ・パッソ)のプラットフォームをベースに、背の高いボディーを乗せ、広い室内と多彩なシートアレンジをセールスポイントとするコンパクトカーだ。
親会社であるトヨタからはルーミーとタンク、同じくトヨタ系列となったスバルからはジャスティという名前でも併売されている。
ブーンをベースとしていることから、車格的には以前この連載で取り上げたルノー・トゥインゴが属する欧州車のAセグメントに該当するが、トヨタ・ヴィッツや日産・マーチ、ホンダ・フィットなどが属する格上のBセグメントコンパクトカーをしのぐ居住性、積載性を持っている。これらユーティリティーに関しては、次回後編で詳しく解説するとして、今回は運転支援機能も含めたその走りにフォーカスしていこう。
乗り降りラクラク視界良し
運転席のドアを開け乗り込むと、自然に腰かけた位置にちょうど座面がある。よじ登ったり、かがみこんだりせず、ごく自然な動作で乗り込むことができるのは、170センチ近いボディの高さのおかげでもある。
シートポジションを調節してハンドルを握り、前を向くと、フロントウインドーが立っており、視界の上の方まで窓が広がっていて、特に上下方向の開放感が高い。
ハンドルの調節は上下のみで、前後には動かないから、適切な運転姿勢を保とうとすると、自然と背もたれは立ち気味になる。