【試乗インプレ】時速300キロ出しちゃいます? 世界も憧れる日産「GT-R」(前編)
更新日本が世界に誇る高性能スポーツカーとして、海外でも熱狂的なファンを持つ日産自動車の「GT-R」。今回の試乗インプレでは、発売9年目にして内外装に過去最大規模の改良を施した新型の2017年モデルを取り上げる。前編ではロードインプレッションを中心に走りの魅力を探る。でも、我慢できないから先に言っちゃいますが、こんなモンスターマシンを2日間も運転してベタ惚れしないわけがないでしょ…!(文・写真 大竹信生)
止まない進化、最高出力は570馬力
「それでは、GT-Rを2日間の日程で押さえておきます」。声の主は日産自動車広報部の担当者。受話器を置いた筆者のテンションが一気に上がる。「ついに来ました、GT-R!」。これまで乗ってきたクルマたちには大変申し訳ないが、仕事とはいえ、試乗する車種によって気分の盛り上がり方は当然変わってくる。今回はちょっとレベルが違うのだ。
2007年に車名から「スカイライン」の冠名を外して生まれ変わった現行型GT-R(R35)は、毎年のように改良を重ねながら進化する「イヤーモデル制」を採用しているのが特徴だ。2017年モデルのパワートレインは、これまでと同じく3.8リッターV6ツインターボエンジンに6速DCTと4WDを組み合わせているが、エンジン出力を20馬力アップさせて最大570PSにまで引き上げるなど動力性能を高め、空力性能や冷却能力も向上させている。インテリアも高級感たっぷりに演出するなど、これまで以上に内外装に磨きをかけている。
数日後、広報車を受け取りに日産本社に行くと、筆者の予想通り、オレンジ色に輝くGT-Rが地下駐車場で待っていた。「そうそう、この色に乗りたかったんだよね」。今回試乗するのは、内装を一段と豪華に仕上げた「プレミアム・エディション」という上位モデルで、車両価格は1170万5040円。ちなみにオレンジの塗装は「アルティメイトシャイニーオレンジ」という特別色で、32万4000円高となる。
GT-Rに乗るのはちょうど1年ぶり。前回はイベントでサーキットを2周したが、性能の異なる車種との混走でさほどスピードが出せなかったため、それほど印象には残っていない。今回は新型ということもあり、走るのがとても楽しみだ。