ガソリンを入れて電気で走る? 日産が“画期的”と語る「ノート e-POWER」に乗ってみた!
更新日産自動車が2日、主力小型車「ノート」にハイブリッド(HV)モデルを追加して発売した。このクルマの最大の特徴は何といっても、同社が10年をかけて開発してきた電動パワートレイン「e-POWER」を搭載していることだ。この駆動システムは、従来のHVとは大きく異なる特殊な仕組みを採用しているという。日産が満を持して投入した「ノート e-POWER」を実際に試乗してみたので、その様子も併せてお伝えする。(文・写真 大竹信生)
エンジンは…使わない?
ファミリー層を中心に人気のノートに待望のHVモデルが登場した。日産の先進技術を詰め込んだ「e-POWER」は、1.2リットルのガソリンエンジンで発電した電力をモーターに供給して走るHV。エンジン自体が発電機能を持っているという点では、三菱自動車の「アウトランダーPHEV」やホンダの「オデッセイHV」と似ている印象を受けるが、ノート e-POWERが大きく異なるのは、駆動に100%モーターしか使わないということ。エンジンはひたすら発電作業に勤しむのだ。
ノートと競合するトヨタ「アクア」やホンダ「フィット」など、従来型HVはエンジンとモーターを併用してエコに走るが、モーターのみを使用するノート e-POWERは電気自動車(EV)と性質が似ている。だが、日産を代表するEV「リーフ」のようにプラグを介した充電は不要。リーフはバッテリーに蓄えた電力がエネルギー源に必要だが、発電用エンジンを持つノート e-POWERはガソリン車を使う感覚で給油さえすればモーターだけで走るのだ。
日産社内では「もはや発明」の声も
日産はこのHVシステム(e-POWER)を『電気自動車の新しいカタチ』と何度もアピールしていた。理由はリーフの開発で培ってきたEV技術を駆使して、新しい仕組みの電動化技術を作り上げたからだ。