【試乗インプレ】ホンダ・オデッセイHV、使い勝手や燃費を検証 元は取れる?(後編)
更新ホンダが上級ミニバン「オデッセイ」にクラストップの燃費性能を誇るというハイブリッド(HV)モデルを追加した。ミニバンといえば、高い居住性や使い勝手の良さが幅広い世代から支持される「ザ・ファミリーカー」とも呼べる人気車種。子供はもちろん、おじいちゃんやおばあちゃんを乗せて走る機会も多いお父さんやお母さんの心強い味方とも言える存在だ。「でも、オデッセイってそんなに大きく見えないけど大勢で乗っても快適なの?」、「ハイブリッド車って高いけど元は取れるの?」。今回の後編ではその辺の疑問も含め、内外装や使い勝手、燃費性能を検証していく。(文・大竹信生 写真・瀧誠四郎)
ミニバンらしくない流麗なデザイン
今回試乗したクルマは、オデッセイをスポーティーに味付けした「オデッセイ ハイブリッド アブソルート」。走行性能は前編でお伝えした通り、ミニバンの中では機敏で操縦性が高く、(ミニバンに必要かどうかは別にして)コンセプト通りにけっこうスポーティーな走りを披露してくれた。
後編ではまず内外装をチェックする。ホンダ公式サイトの車種一覧を見れば一目瞭然だが、どのクルマも基本的には同じような顔をしている。オデッセイも“ホンダ家”の顔をしているが、メッキを施した大型フロントグリルは他車にはない大きな特徴だ。HVはLEDヘッドランプ下部にライトブルーの縁取りが入り、アブソルートは細長いポジションランプが装飾されている。
グリルを挟む両サイドのバンパーは外側に大きく張り出している。真正面から眺めると、木の実を頬張るリスのようにも見える(ちなみに、トヨタのアルファードは“コアラ顔”)。
リヤに回ると、ルーフに大きなスポイラーを装備。ホンダのエンブレムの下には「ABSOLUTE」の文字が光る。2本の鮮やかなLEDのラインが走るリヤコンビランプは、どことなくBMWチック。個人的にはとても好きな意匠だ。LEDの発色も鮮明な赤色で安っぽさはない。
全体的にどの角度から眺めても流麗なデザイン。機敏な走りと同様に、四角い箱型のイメージが強いミニバンの“それっぽさ”はオデッセイからあまり感じない。試乗したアブソルートは所々に施したエアロパーツの効果で、メリハリが利いていて端正に見える。デザインに対する好みは人それぞれだが、筆者はオデッセイをかっこいいクルマだと思っている。特にリヤはきれいにまとまっている印象だ。