【試乗インプレ】乗ったら狭く…ない! トランクは…結構積める! ダイハツ・コペンの意外な実用度(後編)
更新コペン セロの走りに迫った前回に続き、今回は外観・内装から使い勝手など、国産モデルでは数少ないオープンカーであるコペンの特徴は何なのか、多くの写真とともに詳しく見ていこう。(文と写真:Web編集室・小島純一)
古風なルックスに英国風グリーンが似合う
ボディサイズは言うまでもなく軽自動車の規格に収まる非常にコンパクトなもの。しかしながら全高は低く抑えられ、ハードトップを閉じた状態でわずか1メートル28センチしかない。
ハードトップを開けた状態では、ボンネットから伸び上がったフロントウインドーを除けば高さはもう1メートル以下であり、オープンで走っていると低さがさらに際立つ。
限られた空間をできるだけ広く使おうと、どんどん高さ方向を拡大させる軽自動車ばかりの中で、この低さは外観上最大の特徴と言えるだろう。
前編でも書いた通り、コペンには外観の違いで3つのバージョンがある。ローブとエクスプレイはベースのデザインが共通で、いずれも今風の攻撃的ないかにも「速そう」な顔をしている。ヘッドライト周りのエヴァっぽい“涙目”デザインは最近のトヨタ車、特にミライやプリウス、シエンタなどに見られるものとよく似ている。
ダイハツはつい先日トヨタの完全子会社となったばかりだが、以前から小型車を共同で開発したり、ヴィッツなどのトヨタ車にダイハツ製の小排気量エンジンを供給したりしていた。ひょっとすると、今後はデザイン面でも統一感を出してくるのでは、なんて思わせる部分でもある。
今回お借りしたのはもうひとつのバージョン、セロで、こちらはイメージがガラッと変わり、英国MGのライトウエイトスポーツを思わせる古風なルックス。試乗車のブリティッシュグリーンは、このデザインにピッタリだった。セロの専用色に指定されている理由がよくわかる。
ローブやエクスプレイにはポップでパキッとした色が似合うが、セロなら大人っぽい深みのある色を選びたい。個人的にはこのブリティッシュグリーン一択だなぁ。
ハートトップの色は光沢のある黒一色だが、オプションでカーボン調の黒、ワインレッド、シルバーの3色から選ぶこともできる。これは塗装ではなく、高度なラッピング技術が使われているが、それについては後述する。