【試乗インプレ】新型プリウス、東京-横浜間のガソリン代が電車賃より安かったという衝撃(後編)
更新“21世紀の国民車”として販売絶好調の新型トヨタ・プリウス。前編ではエクステリアやロードインプレッションをお伝えしたが、後編ではインテリアや実用性、燃費性能や総評をお届けする。プリウスはなぜ日本一売れるのか。そして、テレビCMで福山雅治さんが「このプリウス、かなりエロい」と語った理由とは-。(文・大竹信生 写真・瀧誠四郎)
新型プリウスの全体的な走行性能の高さ、とりわけ「運転のしやすさ」は前編でお伝えしたとおり。後編ではまず内装と実用性から見ていこう。ちなみに一部仕様はグレードにより異なるのでご了承を。今回の試乗車は上位グレードのAプレミアム“ツーリングセレクション”だ。
インテリアは価格以上の質感
4代目プリウスの室内にはなんとなく未来的な雰囲気が漂っている。直線と曲線を巧みに織り交ぜ、ピアノブラック調に加工した光沢のあるセンターコンソール。ブルーで縁取ったエアコンの吹き出し口や、横長のグラフィックメーターがそう感じさせるのだろうか。
新型も従来型と同じようにセンターメーターを採用しているため、必要な情報やスイッチ類は前席中央部に集約されていて使い勝手はいい。ナビやドライブモードといった操作系や空調は直感的に使いやすく、スイッチ類はボタンを押した時の感触がカチカチと強めで自分好み。指先に程よく残る質感は素晴らしい。レクサスなど高級車と比較してもそん色ないレベルと言ったらちょっと褒め過ぎか…。
インテリアで一番目を引くのは、ハンドルスポークやシフトレバー周り、その下のドリンクホルダー付きトレイに施したホワイトの加飾だろう。セラミックのような清潔感に溢れた見た目がさわやかなアクセントになっている。これも間違いなく未来的な雰囲気を醸し出すパーツの一つだ。筆者はこの個性的なデザインがけっこう好みだが、瀧カメラマンは「洗面台みたいじゃない? いろいろとカラーを選べたらいいかもね」と感想を語っていた。確かにピンクやラベンダー色があれば、特に女性ウケしそう。
試乗車は本革シートを使用している。表面は想像以上に張りがあって、ホールド性もある。シートのサイズは大きめで快適。少なくとも、5時間のロケでもヘルニア持ちの体に疲れを感じることはなかった。このシートなら大柄な人でもゆったりと座れそうだ。