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【ブラジルW杯】本田「惨めですけど、これが現実」

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【ブラジルW杯】本田「惨めですけど、これが現実」

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【C組】コロンビアに敗れて1次リーグ敗退が決まり、肩を落とす長谷部誠(ニュルンベルク)、本田圭佑(けいすけ、ACミラン)、岡崎慎司(マインツ)らサッカー日本代表=2014年6月24日、ブラジル・マットグロッソ州クイアバ(山田喜貴撮影)  敗戦を告げるホイッスルが鳴り響くと、本田圭佑(けいすけ、28)は手で顔をぬぐい、ピッチに立ち尽くした。「自分の言ったことに対する責任もある。非常に惨めですけど、これが現実」。「W杯優勝」という大胆な目標を掲げて4年。2度目の大舞台はそのはるか手前で幕を閉じた。

 ▽1次リーグC組

日本 1(前半1-1、0-3)4 コロンビア

 日本らしい、攻撃的なパスサッカーで世界を驚かせる。それが本田の美学だ。前回の南アフリカ大会。決勝トーナメント進出を果たしたが、守備的な戦いは本望ではなかった。

 盟友の長友佑都(ゆうと、27)がインテル・ミラノに移り、攻撃をともに牽引(けんいん)する香川真司(25)がマンチェスター・ユナイテッドに加入。そして自身は今年1月、ACミランの一員に。あれから4年がたち、選手たちを取り巻く環境は様変わり。昨秋にはオランダ、ベルギーに善戦し、「準備」は着々と整っていたかに思えた。

 ところが現実は厳しかった。前半終了間際、右サイドを持ち上がり、絶妙な浮き球で岡崎慎司(28)の同点ゴールをアシスト。1次リーグ突破への希望を抱かせたが、それもごく一瞬だった。

 幾度か得た得点機でのフリーキックは壁に当てるなど不発に終わり、後半はコロンビアの鋭いカウンター攻撃に対処できず、次々と失点を重ねた。

 1分け2敗のC組最下位という結果。大口をたたいただけに、厳しい批判を受けるのは百も承知だ。それでも本田はスタイルを変えようとは思わない。「ただの負け犬の遠ぼえになってしまうんですけど、やはりこういうサッカーで勝たないと見ている人も魅了されないと思う」。揺るぎない信念がそこにはある。

 「すべてを受け入れ、また明日から進んでいかないといけない。何言ってんねん、って話になるでしょうけど、この生き方しか知らないし、僕には強気しか道がない」

 このままでは終われない。代表引退への問いには「当然ながら次を目指したい」と、4年後への意欲をはっきり口にした。(SANKEI EXPRESS

 ≪ザック「初戦で精細欠いた」≫

 アルベルト・ザッケローニ監督との主な一問一答

 ――4失点で完敗した。

 「いちかばちかだった。気迫は見せてくれた。攻守の一方に力が傾けば、もう一方は苦しい立場にさらされる。守備陣の素早さを頼りにしていたが、やはり中盤から前の選手との連動性がないと守りきるのは難しい」

 ――3戦目で攻撃が良くなった。W杯を迎える調整に失敗したのか

 「第1、2戦が調整不足で動けなかったとしたら、第3戦でこれだけ動けるわけがない。精神面の問題で、真相は分からない。初戦で精彩を欠いたことは誰にとっても意外だった。その疑問は胸につかえたままだ」

 ――本田圭佑は最後まで調子が上がらなかった

 「同意できない。本田はすごく働いてくれた。体の強さで2、3人の相手を引きつけ、味方にスペースを与えてくれた。私は球を持った時のプレーだけでは選手を評価しない」

 ――やり直したいことはあるか

 「たとえ過去に戻れたとしても同じ選手を選ぶ。ただ、昨年(2013年)のコンフェデレーションズカップも今大会も初戦の臨み方を失敗した。やり直せるなら、そこは心理的な面で何かを変える」(共同/SANKEI EXPRESS

 ≪後任にアギレ氏の名も≫

 今大会で契約が満了するアルベルト・ザッケローニ監督(61)は自身の去就について、試合後の会見では「日本に帰り(日本サッカー協会の)幹部と話してから」と明言を避けたが、退任は確定的だ。次の代表戦は9月に国内で親善試合2試合が予定されており、日本協会の大仁邦弥(だいに・くにや)会長(69)は「期限は考えていないが、できたらそこははっきりした形で」と9月までに新監督人事を決着させる方針だ。

 日本協会幹部によると、日本代表監督の条件には原則50代までというガイドラインが設けられている。協会は2011年アジア・カップや13年東アジア・カップを優勝に導いたザッケローニ監督の手腕を基本的に高く評価しており、後任監督にも攻撃的スタイルの継承と発展を求める方針だ。有力候補としてメキシコ出身の元メキシコ代表監督で、昨季までスペイン1部のエスパニョールを率いたハビエル・アギレ氏(55)が取り沙汰されている。(SANKEI EXPRESS

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