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汚れたW杯…再投票求める声高まる 22年カタール招致に5億円買収疑惑

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汚れたW杯…再投票求める声高まる 22年カタール招致に5億円買収疑惑

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 報道によると、FIFAの理事だったカタール出身のモハメド・ビン・ハマム氏(65)が自国でのW杯開催のため、10年12月の理事会前に暗黙の投票依頼の見返りとして合計500万ドル以上を、アフリカの理事(4人)や他地域の理事に影響力を持つ各国のサッカー協会幹部ら約30人に支払ったという。サンデー・タイムズは独自入手した大量の電子メールや銀行口座の入金記録などから、買収の確たる証拠をつかんだとしている。さらに、カタールでの手厚い視察旅行の内容や、入金確認後の「お礼メール」の文面も報じた。

 ハマム氏はかつてアジアサッカー連盟会長も務め、11年のFIFA会長選に出馬宣言し、集票活動を行ったが、賄賂を贈った疑惑が指摘され、立候補を断念。翌12年、会長選にからむ買収工作による倫理規定違反でFIFAから「永久活動停止処分」を受け、すべての役職を解かれた。

 カタールの大会招致委員会は「招致活動とハマム氏の金銭問題は一切関係ない」とコメントして不正行為を否認。アジア・オリンピック評議会(OCA)のシェイク・アハマド会長(クウェート)は、一連の報道を「カタールとアラブ諸国に対する人種差別。再投票など言語道断」と強く批判するなど問題は「欧州」対「中東」の色彩も帯びつつある。

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