SankeiBiz for mobile

肌の色恥じた少女「最も美しい人」に ピープル誌、L・ニョンゴ選出

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのエンタメ

肌の色恥じた少女「最も美しい人」に ピープル誌、L・ニョンゴ選出

更新

 米誌ピープルは4月23日、2014年の「最も美しい人」に、今年の米アカデミー賞で助演女優賞に輝いたメキシコ生まれのケニア人女優、ルピタ・ニョンゴさん(31)を選出した。大学の演劇科を卒業したばかりで無名の新人だったが、作品賞を獲得した「それでも夜は明ける」(スティーブ・マックイーン監督)に大抜擢(ばってき)されたシンデレラ。幼い頃、黒い肌を恥じ、「自分は美しくない」と思い込んでいた少女は、「外見の美しさは人を思いやる心が作る」という母親の言葉を信じ、輝いていった。

 L・ニョンゴ選出

 「ものすごく興奮している。すごく大きな賛辞です。表紙に載った私を見て、まるで自分のことのように感じてくれるすべての少女たちとともにうれしく思います」。ニョンゴさんは、喜びの言葉をこう語った。

 表紙を飾る「最も美しい人」の選出は今年が25回目で、黒人が選ばれたのは03年の米女優のハル・ベリーさん(47)、12年の米歌手ビヨンセさん(32)に続いて3人目。

 ニョンゴさんは、父がケニア政府の元医療大臣、母はアフリカがん財団の専務理事兼PR担当責任者という名家に生まれ、女優を目指して、米国の名門エール大学の演劇科に進学。12年に卒業した直後、実在の黒人奴隷の人生を描いた英米合作の「それでも夜は明ける」への出演が決まり、奴隷の少女を演じ、一躍脚光を集めた。今月(4月)初めには、黒人として初めて米化粧品大手ランコムのCMにメーンで起用されている。

 ところが、幼い頃は自分に全く自信がなかったという。米メディアによると、2月に黒人女性向けの米ファッション誌「エッセンス」が主催する昼食パーティーでのスピーチで、「少女時代は黒い肌を恥じていた。自分のことを美しくないと強く思っていた」と、告白した。「テレビに映るのは白い肌ばかり。私は夜の影のような自分の肌についてからかわれ、あざけられた。自分の顔が恥ずかしくて鏡を直視できなかった」とも。

 内面から輝く

 そんな彼女を変えたのは母の一言だった。

 「母は『美しさとは、自分や周囲の人々に対する思いやりの気持ちから来るものよ』と私に言いました。そして母はいつも私をきれいだと言ってくれました。私は16歳の時、初めて自分の美しさを感じたのです」

 内面からにじみ出る美しさに自信を持った彼女は女優を目指し、スターへと駆け上った。

 「ある黒人少女から『美白化粧品を使おうかと思ったけど、ルピタさんが世界的なスターになったので、私も救われた』という手紙をもらいました」。そして、自分が輝くことの意味も知った。

 「映画や雑誌に私が登場することが、私と同じような女の子の励みになることを願っています。外見の美しさに自信を持ちながら、もっと内面でも美しくなってほしい。内面の美しさに影はありません」と、今回の選出の喜びを締めくくった。(SANKEI EXPRESS

ランキング