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ダース・ベイダーの故郷 砂漠化を防げ

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ダース・ベイダーの故郷 砂漠化を防げ

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チュニジア・オング_ジュメル  ≪ロケ地危機 チュニジア政府、ネットで寄付募る≫

 米ハリウッドで最も成功した宇宙SF映画「スター・ウォーズ」のシリーズで世界的に有名になった北アフリカ・チュニジア南部にあるこの作品の撮影地が砂漠の侵食の危機に直面していることから、チュニジア政府は4月8日、この撮影地を砂漠化から守るための国際的な資金調達運動を始めると発表した。

 シリーズは2015年12月18日、前作から10年ぶりとなる「エピソード7」が公開されるが、英国で5月14日から撮影が始まるとあって、世界中のファンがシリーズのゆかりの地が多いチュニジアに改めて注目している。

 セットの10%埋まる

 この撮影地は、アルジェリアの国境に近いサハラ砂漠の小さな村オングジュメル。「エピソード1/ファントム・メナス」(1999年)で、後に銀河帝国軍の暗黒卿で最強の悪役「ダース・ベイダー」となるアナキン・スカイウォーカーの故郷、惑星タトゥーインの宇宙港都市「モス・エスパ」を再現した。

 その後「モス・エスパ」は「エピソード2/クローンの攻撃」(2002年)にも登場。今も多くのセットが撮影当時のまま保存されていることから「ダース・ベイダーの故郷」として有名になり、世界中の大勢のスター・ウォーズ・ファンが“聖地巡礼”として訪れている。

 ところが、フランス通信(AFP)が伝えたところによると、この撮影地は強風にさらされる地域にあることから、予想以上の速度で砂漠の侵食が進んでいることが判明。チュニジアの観光省がいくつかの関係団体と協力し、「モス・エスパを救え」と銘打った資金調達運動を開始した。運動に関わる観光業界関係者、ナミビ・ガスミ氏は「撮影地は非常に風の強い地域にあり、1年に約15メートル移動する砂漠に脅かされている。すでにセットの10%が砂漠に埋まってしまった。われわれは12日間で8000立方メートルの砂を取り除いたが、セットのいくつかはダメになった」と嘆いた。

 目標は1900万円

 そこでこの資金調達運動では、セット修復のため30万チュニジア・ディナール(約1900万円)を目標に設定。その一部として4万5000ドル(約460万円)を目指して7日から「クラウドファンディング」(不特定多数の人からネットで寄付を募る手法)で世界に寄付の呼びかけを始めた。チュニジア政府もこの運動に16万チュニジア・ディナール(約1000万円)の予算を計上。残りの資金はスポンサーや個人からの寄付で賄(まかな)う考えだ。

 「エピソード7」は「エピソード6/ジェダイの帰還」(1983年)から約30年後が舞台の物語。ルーク・スカイウォーカー役のマーク・ハミル(62)やレイア姫役のキャリー・フィッシャー(57)が出演するほか、4月8日付米業界誌ハリウッド・リポーター(電子版)によると、ピーター・メイヒュー(69)がチューバッカ役で出演することも決まったという。(SANKEI EXPRESS

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