ダイアン・バーチは、１９８３年生まれのシンガー・ソングライター。幼少時からピアノを学んだということもあり、一時は生活費を稼ぐためホテルのラウンジで演奏していたのだとか。その後、ＭｙＳｐａｃｅにアップした音源がプロデューサーの耳にとまり、それがきっかけで２００９年にアルバム「バイブル・ベルト」でデビューを果たしました。キャロル・キングやローラ・ニーロといった往年のシンガー・ソングライターを思い起こさせる楽曲群を収めたこの作品は、日本でも大きな話題を呼びました。

　その後しばらく音沙汰がなかったのですが、昨年（２０１３年）には４年ぶりのアルバム「スピーク・ア・リトル・ラウダー」を発表。前作が１９７０年代風だったとしたら、今作は１９８０年代以降のサウンドへのオマージュといったところでしょうか。エレクトロニックな質感も取り入れた作風は新たな一歩を感じさせる内容ですが、前作同様にスタンダードな味わいをしっかりと持っています。エモーションとクールさのバランスを持つ歌声も見事。もしも最近の音楽がつまらないと思うのであれば、彼女の音楽を生で体感してみてはいかがでしょうか。（ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）

　【ガイド】

　■Ｄｉａｎｅ　Ｂｉｒｃｈ　＜東京＞３月２６日（水）、２７日（木）。６５００円～　（電）０３・３４０５・１１３３。＜大阪＞３月２８日（金）。７０００円～　（電）０６・６３４２・７７２２。ｗｗｗ．ｂｉｌｌｂｏａｒｄ－ｌｉｖｅ．ｃｏｍ